
鬼滅の刃を全巻無料で読む方法はあるの?






鬼滅の刃の最新刊の発売はいつ?
鬼滅の刃の漫画を全巻無料で読む方法を徹底調査しました。
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【鬼滅の刃 作品基本情報】
作品名 | 鬼滅の刃 |
作者 | 吾峠呼世晴 |
巻数 | 単行本23巻まで |
掲載誌 | 週刊少年ジャンプ |
あらすじ | 時は大正時代。炭を売る心優しき少年・炭治郎の日常は、家族を鬼に皆殺しにされたことで一変する。唯一生き残ったものの、鬼に変貌した妹・禰豆子を元に戻すため、また家族を殺した鬼を討つため、炭治郎と禰豆子は旅立つ!! 血風剣戟冒険譚、開幕!! |
公式サイト | アニメ『鬼滅の刃』公式ポータルサイト 『鬼滅の刃』公式Twitter |
鬼滅の刃の最新刊の発売予定日
鬼滅の刃は最新刊23巻にて完結しました。
外伝や番外編の配信をお楽しみに。
鬼滅の刃を全巻配信している電子書籍ストア
ストア名 | 配信状況/特徴 |
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残念ながら、鬼滅の刃のマンガを全巻無料で一気に読む方法はありませんでした……。
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鬼滅の刃を全巻配信しているアプリ一覧表
鬼滅の刃を漫画アプリで読めるか調べた結果、以下のアプリで全巻配信していると分かりました!
- ピッコマ
- LINEマンガ
- ゼブラック
- 少年ジャンプ+
その他の配信状況は以下の一覧にてご確認ください。
また、アプリ内で全巻配信中でも全巻無料ではないのでご注意ください。
アプリ | 1巻~最新刊配信状況 |
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ピッコマ | 〇 |
LINEマンガ | 〇 |
サンデーうぇぶり | × |
ゼブラック | 〇 |
少年ジャンプ+ | 〇 |
鬼滅の刃は違法海賊版サイトで読めるか
鬼滅の刃のコミックは違法サイト・漫画海賊版サイトで読めるのでしょうか。






「読める・読めない」というのを違法サイトで調べること自体、ウイルス感染リスクが高い非常に危険な行為です…!
まず、違法サイトで読むと間違いなく自身と出版社に不利益がもたらされます。
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例えば毎週ジャンプの人気少年漫画のネタバレを見ているとします。
すると最新話の内容が分かるので、単行本を購入しなくなりますよね。
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数百円のマンガを無料で読むために、数万円も機器の修理費を払っていては大損ですよね。
鬼滅の刃の1巻から最新刊までのあらすじ
鬼滅の刃のあらすじを最新刊まで一気にご紹介します。
ネタバレを含む内容もありますので閲覧にはご注意ください!
鬼滅の刃1巻あらすじ
、家自体も決して裕福ではありませんでした。
それでも炭治郎は、毎日幸せだと感じています。
ある晩炭治郎は、炭を売りに町まで行ってすっかり遅くなったので、麓の山の知り合いに泊めてもらっていました。
翌朝、炭治郎が家へ戻ると、家の中は血まみれで、家族はみんな倒れていました。
その中で、妹の禰豆子(ねずこ)だけ、僅かに温もりが残っています。
炭治郎は彼女を医者につれていくために、禰豆子を背負って雪山を歩き続けました。
すると突然禰豆子は咆哮をあげ、炭治郎に襲い掛かりました。
その瞬間炭治郎は、妹が「人食い鬼」になったと「匂い」で察します。
彼はとても鼻が良く、他にも「禰豆子じゃない誰かが、家族を殺した」ということも匂いだけで見抜きました。
そこへ刀を握った青年が現れ、禰豆子を斬ろう襲いかかりました。
彼は、鬼になった者を斬る仕事をしている、と言います。
炭治郎は必死に禰豆子を庇いますが、禰豆子は彼の刀で刺されてしまいました。
それを止めるために炭治郎はその青年に石を投げつけ、その後斧も投げつけます。
少し驚いた青年は禰豆子を放してしまい、禰豆子は一目散に炭治郎の元へ走りました。
そこで、彼女が人食い鬼であるにも関わらず、人である炭治郎を守る動作をしたため青年は、
「この2人は、何かが違うのかもしれない」
と思い、禰豆子を見逃すことにしました。
彼は炭治郎に「狭霧山の麓の『鱗滝佐近次(うろこだき さこんじ)』という人に会いに行け」と言います。
炭治郎は亡くなった家族を埋葬してから、禰豆子と二人で走り出しました。
第2話 見知らぬ誰か
炭治郎は禰豆子と「狭霧山」へ向かいます。
その途中、山の中のお堂で人食い鬼が人を食っているのを目撃しました。
炭治郎は斧を振って応戦しますが、鬼は異常なまでの回復力で、傷もすぐに治ってしまいます。
しかし炭治郎は、斧で鬼の頭を木に固定することに成功。
とどめを刺そうと小刀を握ると、
「それではとどめはさせない」
と、天狗のお面をした人間に言われました。
第3話 必ず戻る夜明けまでには
天狗のお面の人間は、雪山で会った彼が言っていた「鱗滝佐近次」でした。
彼は、鬼になった禰豆子を連れて回るということが、どれほど危険なことなのかを肝に銘じるように言いました。
鱗滝は返事をする炭治郎に、これからお前を試す、と言います。
彼は彼の家まで凄まじい速さで走り、炭治郎はそれに必死についていきました。
家に着いたかと思えば今度は、山の高い場所へ連れて来られます。
そこから、鱗滝の家に夜明けまでに戻ってくるよう言われます。
が、山の中は非常に空気が薄く、しかも落とし穴があったり巨木がいきなりぶつかってきたり、と罠が満載。
炭治郎はそれらを受けながらも、必死になって山を下ります。
鱗滝の家まで戻ってきた炭治郎を見て、鱗滝はようやく炭治郎を認めてくれました。
第4話 炭治郎日記・前編
雪山で炭治郎たちと戦ったあの青年は「鬼殺隊(きさつたい)」という組織に所属していました。
鬼殺隊は、古くから鬼を狩っている一団です。
彼らの狩る「鬼」は、人間を主食とし、身体能力・再生力が異常に強く、中には異能力を持つ者も。
そして、太陽の光に当たるか、特別な刀で首を落とすかしなければ、鬼は死にません。
鬼殺隊の隊士になるためには、最終選別に合格しなければなりません。
そのために鱗滝は、鬼殺剣士を育てる「育手(そだて)」として、炭治郎を鍛え始めました。
炭治郎は日々、罠だらけの山を降りたり、素振りをしたり、体術を習ったりして修行に励みました。
狭霧山に来て1年後、炭治郎は鱗滝に「もう教えることはない」と言われます。
そして巨大な岩の前に立ち、「この岩が斬れたら最終選別へ行ってもいい」と言いました。
けれど、くる日も来る日も岩を斬れない炭治郎。
岩の前で叫んでいると、うるさい、と言って狐の面をつけた不思議な少年が現れます。
彼は炭治郎に木刀で殴りかかって来て、お前はまだまだ未熟だ、と言い放ちました。
第5話 炭治郎日記・後編
彼は鱗滝のことを知っており、炭治郎に「全集中の呼吸」をするように厳しく指導をします。
そこへもう一人、今度はお面をつけた女の子が現れて、その子も炭治郎を指導してくれました。
男の子は「錆兎(さびと)」、女の子は「真菰(まこも)」といいました。
半年間炭治郎は、錆兎や真菰に教えてもらいながら、「全集中の呼吸」の修行をします。
そして半年後、錆兎との勝負でようやく炭治郎は彼に勝ちました。
気が付くと炭治郎の目の前にいた錆兎が消え、錆兎の面を斬ったはずの彼の刀は岩を一刀両断していました。
第6話 山ほどの手が
岩を斬ったことで、鱗滝は炭治郎が最終選別へ行くことを許可します。
いってきますの挨拶をする炭治郎、その時に真菰と錆兎にもよろしく、と言いました。
それを聞いて鱗滝は、
「何故炭治郎が、死んだあの子達の名前を知っているんだ」
と驚きます。
最終選別は「藤重山(ふじかさねやま)」という場所で行われます。
鬼は、藤の花を嫌います。
山を囲うように藤の花が咲いているこの山には、中に鬼殺隊員が生け捕りにした鬼がたくさんいるのでした。
その中で7日間生き延びることが出来れば、この最終選別は合格できるのです。
炭治郎は早速鬼を倒し、自分が確実に強くなっていることを実感しました。
と、そこへ、見たこともない巨大な手まみれの鬼が、ずりずりと這いまわっているのを炭治郎は見つけてしまいます。
炭治郎がその鬼に攻撃をしかけると、鬼は炭治郎が鱗滝に作ってもらった、厄除け用の狐のお面を見て、
「また来たな」
と言いました。
第7話 亡霊
手まみれの鬼は、現役だった頃の鱗滝に生け捕りにされた鬼です。
彼は鱗滝を酷く恨んでおり、ここへきた鱗滝の弟子たちを皆殺しにしていました。
それもあって、すでに50人は人間を食っているこの鬼は、かなり強くなっていました。
錆兎と真菰も彼に殺されたのだと知り、さらに、二人とも惨たらしい殺され方をしたのだと知った炭治郎。
このことで炭治郎は感情的になり、攻撃を食らってしまいます。
食らってしまいましたが、炭治郎はあきらめず鬼の首を斬ろうと攻撃を続けました。
そしてついに炭治郎は「水の呼吸」を使い、鬼の首を斬ったのでした。
鬼滅の刃2巻あらすじ
第8話 兄ちゃん
手まみれの鬼は炭治郎に首を斬られ、どうして自分が鬼になってしまったのかを思い出します。
自分の兄に手をかけてしまい、そこからずっと兄という存在を忘れてしまっていた鬼。
涙を流しながら兄のことを思い出した鬼を見て、炭治郎はそっと彼の崩れ落ちていく手を握りました。
炭治郎は最終選別に合格し、たったの4人しか生き残らなかったことに驚きます。
合格者たちは自分の刀を作るための玉鋼を選び、その後指令伝達用の「カラス」をつけてもらいました。
その頃どこかの屋敷の庭で、ある人が今回の最終選別で「5人」生き残ったことを喜んでいました。
第9話 おかえり
家に戻ると、禰豆子がちょうど家から飛び出してきて、炭治郎は彼女の名前を大声で呼びます。
それに気づいた禰豆子は炭治郎を抱きしめ、さらにそこへ鱗滝がやってきて3人は抱き合いました。
数日後、炭治郎の使う鬼を倒す専用の刀・日輪刀(にちりんとう)が届きます。
刀を打ってくれたのは、ひょっとこの面をつけた鋼鑌塚(はがねづか)という刀匠でした。
刀を貰った炭治郎は、早速カラスから最初の任務の指令を受けとります。
それは、「毎晩女の子が攫われている、ある街へ行け」というものでした。
第10話 人攫い沼
禰豆子は箱に入って、いつも炭治郎と一緒に行動することとなりました。
そして鱗滝から、彼女は人を食べるのではなく眠ることで体力を回復させているのだろう、という憶測を聞きます。
炭治郎は早速町へ行き、「一緒にいた女の子が急に攫われた」という青年の話を聞くことにしました。
どうやら攫ったのは、鬼の仕業で間違いないようです。
その晩、また女の子が一人攫われました。
炭治郎は攫われていた女の子を助け出します。
そこで、鬼が姿を現しました。
第11話 暗示
炭治郎は少し前に鱗滝に聞いていました。
「人を鬼に出来るのは、この世にただ1体のみ」
「その鬼は『鬼舞辻無惨(きぶつじ むざん)』という」
炭治郎は戦っている最中も、この鬼たちに無惨のことを聞きだそうと必死に考えていました。
戦う炭治郎に、箱から禰豆子も出てきて加勢します。
彼女は眠っている間に鱗滝に暗示をかけてもらっていました。
それは、「人間は家族で、鬼は敵だ」というもの。
これをしっかり禰豆子は信じ、鬼であるにも関わらず、鬼に攻撃をし始めました。
第12話 言えない
禰豆子はその場にいた女の子たちを守り、炭治郎は鬼と本格的に戦い始めます。
炭治郎は、3体に分裂したうちの2体を倒し、一方禰豆子は一生懸命に残りの1体と戦っていました。
そこへ炭治郎がやって来て、残った1体に無惨についての情報を吐かせようとします。
けれど鬼はガクガク震えて「言えない」と恐怖におびえだしました。
第13話 お前か
仕方なく炭治郎はその鬼を倒します。
そして任務を終えた彼は、新たな任務をこなしに今度は浅草へやって来ました。
その人混みの中で炭治郎は、唐突に鬼舞辻無惨を見つけたのです。
しかし無惨は完全に人のふりをして生活しているようで、炭治郎の言うことに耳を貸そうとしません。
さらに彼は炭治郎を自分から引き剥がすため、通りすがりの通行人を鬼にし、周囲はあっという間に大騒ぎになります。
第14話 鬼舞辻の癇癪・幻惑の血の香り
炭治郎は去っていく無惨に向かって叫びました。
「お前の首を絶対に斬り落としてやる」
「何があろうと逃がさない、絶対にお前を許さない」
無惨は炭治郎の耳飾りを見て、ふと遠い日の記憶が蘇ります。
無惨の記憶の中には一人の剣士がおり、その人物は炭治郎と全く同じ耳飾りをつけていました。
炭治郎が、鬼にされてしまった人を抑えつけていると、そこへ男女2人の「鬼」がやってきます。
彼らは鬼だと言うのにひどく穏やかで、片方の女性の鬼が言います。
「私は鬼ですが医者でもあり、無惨を抹殺したいと思っている」と。
その頃無惨は、道端でぶつかった酔っ払いを殺し、さらにはその連れもむごたらしく殺し、憂さ晴らしをしていました。
そして「耳に花札のような飾りをつけた少年」を殺すよう、部下に命じます。
第15話 医師の見解
女性の鬼・珠世(たまよ)と、彼女の血によって鬼になった愈史郎(ゆしろう)
二人は人から同意を得たうえで血を分けてもらい、それを飲んで生きていました。
炭治郎は、嘘の匂いがしない珠世たちを信頼し、鬼になった人を人間に戻す術はないのかと訊ねます。
すると珠世は、今すぐは出来ないけれど、絶対に治せると言いました。
その頃、無惨が放った炭治郎への追手がじわじわと迫ってきていました。
禰豆子を人間に戻してほしい、と頼む炭治郎に、珠世はふたつお願いをします。
1つ目、禰豆子の血を調べさせて欲しいということ
2つ目、より無惨に近い「強い鬼」から血を採取してきて欲しいということ
このお願いを炭治郎が引き受けたところで、ついに追手で来た鬼たちが珠世たちに攻撃をしかけてきました。
第16話 手毬遊び
鬼は2体で、矢印のような異能力を使う鬼と、手毬を武器にする鬼がいました。
鬼たちは炭治郎を狙って攻撃をしてきます。
激しい戦闘の中で、愈史郎は頭を吹き飛ばされてしまいますが、鬼である彼は簡単に再生します。
そして追手たちは自分たちのことを、無惨直属の強い鬼「十二鬼月(じゅうにきづき)」であると誇らしげに言いました。
先ほど珠世と約束した「強い鬼から血を採る」というのを果たすため、炭治郎は彼らを倒すべく戦います。
鬼滅の刃3巻あらすじ
第17話 矢印鬼
炭治郎は矢印鬼を、禰豆子と珠世たちは手毬鬼を倒すことになりました。
しかし禰豆子の足は毬に吹き飛ばされてしまい、炭治郎も矢印の力に引っ張られて攻撃が繰り出せません。
その中で策を考える炭治郎。
考えた末、彼は矢印に直接触れないようにして、刀で矢印を巻き取ることにしました。
そして炭治郎は、矢印鬼の首を斬り落とします。
第18話 呪縛
矢印鬼の首は落ちますが、最後の力を振り絞って矢印鬼は炭治郎に攻撃を放ちました。
なんとか猛攻を防ぎ切った炭治郎ですが、疲労で立ち上がることができません。
一方禰豆子は、毬を蹴り返せるようになっており、その強さは段々と増していきます。
しかし、油断は出来ない、と考えた珠世は自分の術を使って、手毬鬼に「無惨の情報を吐かせよう」とします。
手毬鬼はまんまと喋ってしまい、彼女の体の中から無惨の呪いが発動します。
発動した呪いのせいで、手毬鬼の体はずたずたにされてしまいました。
第19話 ずっと一緒にいる
無惨の支配の呪いのせいで、亡くなった手毬鬼。
彼女を見て珠世は、先程の2人の鬼は十二鬼月ではない、と言いました。
炭治郎は、朝日に照らされ崩れ落ちていく手毬鬼を見て、彼女に同情します。
日が昇ったので、珠世たちは地下室に移動しました。
そこでは禰豆子が珠世にぴっとりくっついており、珠世は困惑して様子でいました。
禰豆子のことを、私達がお預かりしましょうか、と珠世は言います。
確かにその方が危険性は低く、禰豆子の安全は保障されます。
けれど炭治郎をじっと見つめる禰豆子を見て、彼は心に決めました。
もう絶対に、自分たちは離れない、と。
炭治郎が新しい任務地に向かっていると、道端で鬼殺隊の隊士が女の子に
「お願いだ!俺はいつ死ぬかわからないから!結婚してくれえええ!!」
と泣きながら縋りついているのを目にしました。
第20話 我妻善逸
炭治郎は、困っている女の子から、その男の子を引きはがしました。
男の子はずっと泣きわめきながら炭治郎に「助けてくれ」と言います。
彼は鬼殺隊の剣士のようですが、なんだかとてもそういう風には見えません。
彼の名前は我妻善逸(あがつま ぜんいつ)といいました。
炭治郎と善逸は、二人で新しい任務地へ向かいます。
任務先は、大きなお屋敷でした。
近くの茂みに子供が2人いたので、炭治郎は声を掛けます。
すると彼らはこの屋敷のことを「化け物の家」だと言います。
家の中から死にかけの人間が出て来て、炭治郎は「化け物の家」の意味を理解しました。
室内からは、何度も不気味に鼓を叩く音が聞こえます。
第21話 鼓屋敷
炭治郎と善逸は屋敷の中へ入ります。
しかし、少しして子供たち2人もついてきてしまいました。
鼓の音と共に部屋が移動し、善逸と炭治郎は分断されてしまいます。
炭治郎は移動した場所で、この屋敷の主である鬼を見つけました。
善逸は一緒に入って来た男の子に縋りつきながら、屋敷から出ようとします。
けれど扉を開いても開いても外へは出られません。
挙句の果てに、変な猪の頭をした人間にも出会います。
その頃、炭治郎は鬼と戦っていました。
そこへ先程の猪男が入ってきます。
第22話 突然の猪
猪男は日本の日輪刀を持っており、どうやら鬼殺隊士のようです。
けれどとても荒々しい性格で、目の前に鬼がいるというのに炭治郎に喧嘩を吹っ掛けてきました。
戦闘中、不思議なことに炭治郎はまた部屋を移動させられます。
戦っていた鬼の仕業ではないようで、どうやら他にも鼓を持っている者がいるようです。
炭治郎がそう思っていると、ちょうど鼓を持った少年を見つけました。
一方善逸はブルブル震えながら、少年にしがみついて歩いていました。
そこへ鬼が出てきてしまい、善逸は叫び声をあげます。
第23話 猪は牙を剥き善逸は眠る
善逸は恐怖のあまり気絶してしまいます。
しかし気を失った善逸は急に強くなり、「雷の呼吸」を使い、一瞬にして鬼を倒しました。
傍にいた少年は、何が何やらさっぱり分かりません。
どうやら、善逸は命の危険を感じて気絶すると、そこで過度な緊張から解放され、本領発揮できるようなのです。
その頃、猪男も「獣の呼吸」を使い、鬼を一体倒していました。
屋敷の主である一番強い鬼は、「稀血(まれち)を食わねば…」とブツブツ言いながら屋敷内をウロウロしています。
彼はどうやら、元・十二鬼月だったようでした。
第24話 元十二鬼月
人間をたくさん食えなくなったその鬼は、無惨から十二鬼月を辞めさせられたようでした。
その頃、炭治郎は2人の兄妹が探していたもう一人の兄弟を見つけます。
兄妹たちは再会を喜びました。
そして炭治郎はカラスに「稀血の人間」は、鬼の大好物であることを知ります。
屋敷にさらわれていた子供は「稀血」の子どもだったのでした。
炭治郎は少年が持っていた鼓で、屋敷の主の鬼の元へ移動します。
しかし炭治郎は、怪我のせいで中々うまく戦えません。
彼はそれでも刀を構え、俺は絶対に負けない!!と鬼に向かって言いました。
第25話 己を鼓舞せよ
けれど気合をいれても、中々状況は変わりません。
敵はさらに強くなり、炭治郎は勝利への道をすっかり見失っていました。
そこで彼は、怪我をしている時の呼吸の仕方に気づきます。
そこから炭治郎は間合いをぎゅっと詰めて、鬼の首めがけて刀を振りました。
炭治郎の攻撃はしっかり届き、見事鬼の首をはねることができました。
鬼が崩れたのを確認して、炭治郎は子どもたちを背負って屋敷の外へ出ます。
そとに出ると、血の匂いがしました。
そこでは、猪男から、禰豆子が入った箱を守る善逸の姿がありました。
炭治郎が箱の中身を「命より大事なもの」と言っていたのを、善逸は覚えていたようでした。
善逸はボロボロに怪我をしており、炭治郎は驚いて声も出ませんでした。
鬼滅の刃4巻あらすじ
第26話 素手喧嘩
善逸は屋敷の外へ追い出され、その拍子に頭から地面に落っこちて怪我をしてしまいました。
そんな善逸の元へ、屋敷の中から猪男が飛び出してきます。
とても耳の良い善逸は、猪男が最終選別の時にいた五人目の合格者だと気づきました。
猪男は禰豆子の入った箱に襲い掛かりますが、善逸はそれを止めます。
善逸は、箱の中に鬼が入っていることは分かっていました。
それでも、炭治郎という優しい人物を信頼して、善逸は箱を守ることにしたのです。
炭治郎はそうして傷だらけになった善逸を見て、亡くなった家族を思い出しました。
そして、猪男のあばら骨を殴って折ります。
猪男は骨を折られても楽しそうに笑っており、二人は素手喧嘩に突入。
ヒートアップし過ぎた猪男に炭治郎が頭突きをすると、彼の猪の被り物が地面に落ちました。
そしてなんと被り物の下には、女性のような整った顔が隠されていたのでした。
第27話 嘴平伊之助
猪男の名前は「嘴平伊之助(はしびら いのすけ)」といいました。
屋敷の中から亡くなった人を運んできて、炭治郎たちは全員を埋葬します。
埋葬し終えた彼らは、「藤の花の家紋の家」へ行くようにと、カラスに案内されました。
そこで彼らは、怪我が完治するまで休養を取ることとなります。
屋敷で過ごした最初の晩、善逸は禰豆子の存在を初めて目にし、その可愛さに言葉を失いました。
そして善逸はこれ以降ずっと、彼女を慕うこととなったのでした。
第28話 緊急の呼び出し
炭治郎たちは藤の花の家紋の家を出て、緊急の呼び出しがあった任務先へ移動します。
山に到着すると、一人の隊士が山に引き込まれるようにして「助けてくれ」と山の中に消えていきました。
炭治郎と伊之助は山の中へ入りますが、善逸は怖くて入ることができません。
炭治郎と伊之助は、一人でいた鬼殺隊士に声を掛けました。
彼は炭治郎たちの階級を知るなり、
「どうして柱じゃないんだ」
と悔しそうにしました。
彼が言うには、この山に入って来た途端に仲間同士で斬り合いを始めたらしいのです。
その原因は、人間を糸で操る鬼にありました。
操られた人間は「人形」となり、無茶苦茶に戦わされるのです。
この山での戦いは、一般隊士ではどうにもならないと「ある人」が判断します。
そこで、那田蜘蛛山に「柱」が2人派遣されることとなります。
選ばれたのは、「義勇(ぎゆう)」と、「しのぶ」という2人の柱でした。
第29話 那田蜘蛛山
山の入り口で座り込んでいた善逸。
彼はふと、炭治郎が禰豆子を連れて行ったことを思い出し、山の中へすっ飛んでいきます。
一方伊之助と炭治郎は、鬼に操られている隊員たちの背中についている糸を斬っていました。
しかし糸を斬っても斬っても、操っている「元の鬼」を倒さなければ意味がありません。
なので、伊之助の獣の呼吸で敵の位置を居所をつかみ、本体を倒しにいくことにしました。
その頃、蜘蛛の糸を操る小柄な鬼が、「僕たち『家族』の暮らしは、誰にも邪魔させない…」と呟いていました。
第30話 操り人形
村田という隊員にその場を任せて、より強い鬼の元へ走る炭治郎たち。
鬼の場所に近くなったことで、操られている「人形」も強さを増していました。
炭治郎は、木の上に「人形」になった彼らをひっかけて、操られるのを阻止することに成功します。
第31話 自分ではない誰かを前へ
けれど鬼は、役に立たなくなった「人形」をその場で全員殺してしまいます。
それに対して、炭治郎は激しい怒りを募らせました。
そこへ、操り鬼の持っている一番強い「人形」が現れます。
炭治郎と伊之助は協力して、それを倒しました。
伊之助は炭治郎を、本体の鬼のいる場所まで投げて、炭治郎は鬼の首を斬ります。
第32話 刺激臭
操り鬼は、この山の蜘蛛鬼家族の「母親」でした。
けれど何かと失敗をしてしまい、その度にいつも「父親」に暴力を振るわれていたのです。
ようやく解放された彼女は、炭治郎に、
「この先に十二鬼月がいるわ、気を付けてね…」
と言って消えていきました。
その頃、善逸はわめきながら山の中で炭治郎を探していました。
すると突然、彼の足元に人面蜘蛛が。
彼が泣き叫びながら走っていくと、一面に巨大な蜘蛛の巣が張ってある場所にたどり着きます。
怯える善逸の前に、蜘蛛の姿をした鬼が現れました。
そして善逸にも「人間が蜘蛛になる毒」を入れた、と言います。
善逸が自分の手を見ると、確かに蜘蛛の毒に刺された痕がありました。
第33話 苦しみ、のたうちながら前へ
善逸は、怖い怖いと泣き叫びながら、木の上に逃げました。
そして、昔修行をしていた時も、そんな風に泣き喚いていたっけな、と思い出します。
彼はまた恐怖のあまり失神し、しかしそれと同時に覚醒しました。
蜘蛛の鬼は善逸の動きの変化に驚きますが、それと同時にあることにも気づきます。
それは、善逸が「一つの技しか使えない」ということでした。
第34話 強靭な刃
善逸の体に毒が徐々に回り始め、彼は血を吐いて膝をつきました。
けれど善逸はそこで、自分を育ててくれた厳しくも優しい「師範」を思い出します。
そして善逸は「雷の呼吸」の技を使い、蜘蛛の鬼を倒したのでした。
倒した後、善逸は毒の巡りを少しでも遅らせようと呼吸を使います。
その頃炭治郎は、この山の蜘蛛の鬼の家族の「父親」に遭遇していました。
鬼滅の刃5巻あらすじ
第35話 散り散り
炭治郎と伊之助は二人で蜘蛛の「父親」と戦いますが、戦況は良い方向へ傾いてくれません。
しまいには炭治郎が遠くへ投げ飛ばされてしまい、伊之助一人になってしまいました。
一方、善逸のところへ柱である「しのぶ」がやってきます。
その頃、遠くへ飛ばされた炭治郎は、蜘蛛の鬼が仲間に怪我をさせているところに出くわしました。
第36話 これはやべぇ
仲間なんだからやめろ、と言う炭治郎に、怪我をさせた方の鬼がいいます。
自分たちは仲間じゃない、家族だ、と。
そんなものは違う、お前たちは偽物の家族だ、と炭治郎が言い返します。
すると、その鬼は腹立たしそうに顔を歪めました。
一方伊之助は、一人で「父親」を相手にしており、しかも「父親」は脱皮をしてさらに強く硬くなります。
伊之助はそれを目の前にして、命の危険を感じました。
第37話 折れた刀身
伊之助は応戦しますが、ズタズタにやられて走馬灯をみます。
走馬灯の中で伊之助は、見たこともない女性の姿を目にしました。
そんな彼の元へ、「柱・冨岡義勇」が現れます。
冨岡は水の呼吸を使い、「父親」をあっという間にバラバラにします。
伊之助はその剣さばきを見て、感動&興奮するのでした。
その頃、炭治郎は
「自分たちは家族だ」
と言っていた小柄な鬼・「累(るい)」と戦っていました。
累と戦う中で炭治郎は、日輪刀を折られてしまいます。
第38話 本物と偽物
義勇に助けられた伊之助。
いつものように「自分と勝負しろ」と叫びます。
けれど、怪我をしているなら戦闘に加わるな、とあっけなく縄で縛られてしまいました。
炭治郎は刀が折れたことで一気に劣勢になり、累に殺されかけます。
そこへ箱から禰豆子が飛び出してきて、炭治郎を庇いました。
禰豆子は大怪我を負い、炭治郎は禰豆子に何度も何度も謝ります。
本物の家族である彼らを見た累は、僕の妹として君の妹を頂戴、と言いました。
炭治郎はそれを許すはずもなく、
「ふざけるな、お前なんかには絶対禰豆子を渡さない」
と怒鳴りました。
しかし累は、実は十二鬼月の1人「下弦の伍」で、その戦闘力は凄まじいものだったのです。
第39話 走馬灯の中
累はあっという間に禰豆子を炭治郎から奪います。
禰豆子が暴れるので、累は彼女を糸で吊るし上げて失血させ、禰豆子は気絶してしまいます。
炭治郎は激しい怒りを必死に堪え、累と戦います。
そのおかげか、先程までは斬れなかった累の操る糸を斬れるようになりました。
しかし累はさらに糸の強度をあげ、技を繰り出してきます。
避けれない、斬れない、と感じた炭治郎は走馬灯の中を彷徨います。
そこで、父親の「息を整えて、『ヒノカミ様』になりきるんだ」と言う言葉を思い出しました。
第40話 ヒノカミ
火にまつわる家業をしている炭治郎の家では、毎年神楽を舞っていました。
炭治郎の父は「ヒノカミ様」に祈って舞う『ヒノカミ神楽』を毎年かかさず行っています。
父親は、「耳飾り」と「ヒノカミ神楽」だけは、絶対に途切れさせてはいけないんだ、と炭治郎に言って聞かせていました。
炭治郎はその言葉を思い出し、「ヒノカミ神楽」を技として使います。
相打ちになっても構わない、と刃を振るう炭治郎。
そして、眠っていた禰豆子も母の言葉で目覚め、初めて血鬼術を使います。
それは、自分の血を爆発させ燃やす「爆血(ばっけつ)」という技でした。
彼女の使う炎は、鬼だけを燃やすことができます。
禰豆子と協力して、炭治郎はついに累の首を斬り落としたのでした。
第41話 胡蝶しのぶ
累に怪我をさせられていた鬼は、「姉」役の鬼でした。
彼女が人間を食べようと鬼殺隊士を襲っていると、そこへ「柱・胡蝶しのぶ(こちょう しのぶ)」がやってきます。
しのぶは鬼に対して、できることならあなたと仲良くしたい、と言いますが、「姉」鬼はそれを断ります。
それを聞いたしのぶは、残念です、と言いながら「姉」鬼に攻撃をしました。
小柄で細身なしのぶ。
彼女は柱の中でたった一人だけ、鬼の首を斬ることが出来ません。
けれどその代わりに彼女は、藤の花を使って鬼を殺す毒を開発しました。
彼女もまた優秀な「柱」で、「姉」鬼はあっけなくしのぶに倒されます。
第42話 後ろ
疲労で、倒れて立ち上がれなくなった炭治郎。
その後ろで何故か累が首を繋げ、また炭治郎に攻撃を仕掛けてきていました。
彼は炭治郎に首を斬り落とされる前に、実は自分で自分の首を斬っていたのです。
立ち上がれない炭治郎を、容赦なく殺そうとする累。
そこへ、義勇が到着し「よく頑張った、あとは任せろ」と声をかけてくれました。
義勇は、自分で編み出した独自の水の呼吸「拾壱の型・凪」を使います。
そしてその後、数秒もせぬ間に累の首を落としました。
累は首を落とされ、消えていく間に、「自分の家族」について思い出します。
第43話 地獄へ
彼は生まれつき身体がとても弱く、歩くことさえ辛い日々を送っていました。
無惨に鬼にされ、体は強くなりましたが、それを両親は喜びませんでした。
日の光にも当たれず人を食う累を、両親は嘆き、悲しんだのです。
累の両親は、累と自分たちを殺して、殺人の罪を家族みんなで背負って死のうとしました。
けれど、累はそうとは知らず、襲ってきた両親を殺してしまいます。
殺した後になって彼はその事実に気が付き、行き場のない悲しみを「偽物の家族」を作って紛らわそうとしていたのでした。
そんな累の肩に、炭治郎は優しく手をおきました。
累は全てを思い出し、両親に泣きながら謝って、地獄へと消えていきました。
消えた累の着物を踏みつける義勇に対して、炭治郎は足をどけて下さい、と言います。
「こんな姿になっていても、彼らは元は人間だったんだから」
「鬼はみんな、虚しくて悲しい生き物だから」
その表情を見て義勇は、炭治郎と禰豆子が、かつて雪山で出会ったあの兄妹だと気が付きます。
そこへしのぶがやって来て、禰豆子の首を斬ろうとしました。
義勇はそれを防ぎ、しのぶは不思議そうに、
「どうして邪魔をするんです?」
と微笑みました。
鬼滅の刃6巻あらすじ
第44話 隊律違反
善逸は包帯をぐるぐる巻きにされ、治療済み、と書かれた紙を貼られました。
彼の目の前では不思議な集団がテキパキと怪我人を運んだり、後始末をしたりしています。
彼らは鬼殺隊の後始末部隊、「隠(かくし)」でした。
その頃、炭治郎は禰豆子を連れて、禰豆子を狙う鬼殺隊員から逃げていました。
やがてカラスから、炭治郎と禰豆子を拘束しろ、という伝令が届き、二人は鬼殺隊員に連れて行かれます。
場所は変わり、何やら砂利が敷かれた広い庭に炭治郎が転がされています。
気を失っていた炭治郎が目を覚ますと、そこには「柱」がずらっと並んでいました。
第45話 鬼殺隊柱合裁判
「柱(はしら)」とは、鬼殺隊員の中で最も地位の高い9名のこと。
彼ら彼女らは一人一人非常に高い戦闘能力を備えており、その力で鬼殺隊を支えていたのでした。
「炎柱(えんばしら)」煉獄 杏寿郎(れんごく きょうじゅろう)
「音柱(おとばしら)」宇随 天元(うずい てんげん)
「恋柱(こいばしら)」甘露寺 蜜璃(かんろじ みつり)
「岩柱(いわばしら)」悲鳴嶼 行冥(ひめじま ぎょうめい)
「霞柱(かすみばしら)」時透 無一郎(ときとう むいちろう)
「蛇柱(へびばしら)」伊黒 小芭内(いぐろ おばない)
「水柱(みずばしら)」冨岡 義勇(とみおか ぎゆう)
「蟲柱(むしばしら)」胡蝶 しのぶ(こちょう しのぶ)
「風柱(かぜばしら)」不死川 実弥(しなずがわ さねみ)
彼らに向かって炭治郎は、禰豆子は人を食わない鬼なんだ、と必死に説明します。
が、もちろん信じてもらえるはずがなく、風柱の実弥が禰豆子の入った箱を刀で刺してしまいました。
炭治郎はそれに激怒し、実弥に頭突きをくらわせます。
実弥と炭治郎がいよいよ本格的に喧嘩をし始めようとすると、そこへ「お館様」がやってきました。
第46話 お館様
お館様がやって来ると、柱たちは全員頭を下げました。
実弥が禰豆子達のことを聞くと、お館様は「彼らのことを認めてあげて欲しい」と言います。
それでも納得しようとしない一部の柱たち。
お館様はそんな彼らに、元柱である鱗滝からの手紙を聞かせました。
それは、禰豆子が万が一にも人を襲ったのなら、鱗滝と炭治郎、それから冨岡が切腹をするという内容のもの。
禰豆子のために、鱗滝と冨岡が命をかけてくれたのです。
それを聞いて、炭治郎は涙が止まりませんでした。
しかしそれを聞いてもなお、実弥や小芭内は納得しません。
実弥は、禰豆子が入っている箱に自分の血をたらし、彼女が本当に人間を襲わないか試し始めました。
第47話 プイ
実弥に何度も刺された禰豆子。
彼女の目の前に、実弥は「飯だぞ」と言って血まみれの自分の手を差し出します。
そこで炭治郎が禰豆子、と叫び、彼女は改めて思い出しました。
「自分にとって人間は食べ物なんかじゃなく、守るべき存在なんだ」
そしてプイッと実弥から顔を背け、「自分は人間を食べない」と意思表示しました。
これによって柱たちは「禰豆子は人を襲わない」ことを認めざるを得なくなります。
お館様は、炭治郎に優しく言いました。
それでも禰豆子のことを悪く言う人もいるだろう。
けれど炭治郎が十二鬼月を倒せば、その目もきっと変わってくるから、頑張るんだよ、と。
第48話 蝶屋敷
炭治郎は、しのぶの住む蝶屋敷で一時的に預かられることとなり、その場から退場します。
蝶屋敷には、しのぶの継子(つぐこ)である栗花落カナヲ(つゆり かなを)がいました。
静かな微笑みが印象的な彼女は、炭治郎と共に最終戦別を生き残った隊員です。
そこで炭治郎は、善逸や伊之助と再会しました。
それぞれ3人は、怪我の治療に専念する日々を送ります。
大分よくなってきた頃、炭治郎たちは、
「機能回復訓練をそろそろ開始しましょう」
としのぶに言われました。
第49話 機能回復訓練・前編
1番重傷だった善逸を除き、炭治郎と伊之助は機能回復訓練を始めました。
彼らは訓練が終わるなり、毎日やつれた顔で戻ってきていました。
明日から参加する善逸は、怖くて仕方ありません。
しかし次の日、訓練の内容を教えてもらった善逸は驚きます。
訓練の内容は、全身マッサージ、反射訓練、鬼ごっこ、の3つでした。
どれもきつく、炭治郎たちは毎日げっそりしていました。
ですが、相手をしてくれるのは蝶屋敷に住む女の子の隊員だったので、善逸は大喜び。
けれどそんなやる気のある日々も束の間、段々とやる気を無くしていった伊之助と善逸は機能回復訓練を放棄し始めます。
そんな中、炭治郎だけが真面目に取り組み続けていました。
第50話 機能回復訓練・後編
蝶屋敷で手助けをしてくれる女の子たちに言われ、全集中の呼吸を四六時中やろうと試みる炭治郎。
とても難しいことだったのですが、炭治郎はこつこつと地道に頑張っていきます。
ある夜、炭治郎が屋根の上で一人訓練をしていると、しのぶがひょっこりやってきます。
炭治郎は、にこにこ笑う彼女に向かって、不思議そうに一言。
「怒ってるんですか?」
その言葉にしのぶはハッとした表情になり、静かに話を始めました。
昔、大好きだった姉を鬼に殺されて、その日からずっと自分は怒っているのかもしれない。
自分は、鬼と仲良くなろうと頑張っているけれど、鬼はそんなの相手にもしようとしない。
だから自分の代わりに、あなたが頑張ってくれているとほっとできるんです。
そう言い残して、彼女はふっと姿を消しました。
その後も、炭治郎はどんどんと強くなっていきます。
そしてついに、いつでも全集中の呼吸をできるようになります。
第51話 日輪刀還る。
炭治郎が知らぬ間に強くなっているのを見て、伊之助と善逸は少し焦ります。
そして、しのぶの一言で、完全にやる気スイッチがオンになった彼ら。
無事、炭治郎と同じように、いつでも全集中の呼吸をできるようになりました。
ちょうどその頃、炭治郎と伊之助の刀が届けられます。
刀を折ってしまった炭治郎に鋼塚は大激怒していましたが、何とか刀を渡してもらえました。
場所は変わり、髪の長い女が琵琶を弾いています。
その不思議な場所には、十二鬼月の「下弦」だけが集められていました。
そこへ無惨が現れ、累が殺された、と言います。
第52話 冷酷無情
上弦と比べて、下弦の鬼は弱すぎる、と無惨は言いました。
彼は「下弦の鬼を解体する」と言って、一体一体殺して行きます。
最後に残ったのは、「下弦の壱(いち)」
無惨は彼を気に入ったようで、彼にだけ血を分け与えました。
一人残った彼に向かって、無惨は、
「耳飾りをした少年…炭治郎を殺せば、もっと血を分けてやる」
と言います。
それを聞いて下弦の壱は、不気味な笑いを浮かべるのでした。
鬼滅の刃7巻あらすじ
第53話 君は
すっかり元気になった炭治郎は、新たな任務に出発することになりました。
この日炭治郎は、しのぶに「ヒノカミ神楽」を知っているか、と訊ねます。
しかし彼女は全く知らないようで、炭治郎の言う「火の呼吸」も存在しないと言いました。
詳細は、炎の呼吸の使い手である煉獄に聞くと良い、としのぶは言います。
炭治郎は、お世話になったアオイやカナヲにも声を掛けて回ります。
その時、炭治郎は初めてカナヲと話をしました。
彼女は、炭治郎と話すとき、銅貨を投げて裏表の出方で「会話をするかしないか」を決めていました。
自分で物事を決めるのが苦手な彼女が、これまでずっと使ってきた方法のようです。
炭治郎は彼女から銅貨を貸してもらい、この先カナヲが自分の意思で物事を決められるように、と銅貨を投げました。
表が出たら、心の声をよく聞く、と決めた炭治郎は、見事偶然表を出します。
彼の屈託ない笑顔を見て、カナヲの心はすこし揺れ動いたようでした。
そして新たな任務地にやって来た炭治郎たち。
彼らの目の前には、「無限」と書かれた汽車がありました。
第54話 こんばんは煉獄さん
彼らは汽車に乗車し、そこで炎柱の煉獄杏寿郎と出会います。
炭治郎は、彼に早速ヒノカミ神楽のことや火の呼吸について訊ねますが、彼もこのことは知らない様子。
話の流れで、炭治郎たちは煉獄の継子にしてもらえることになりました。
そこへ車掌が来て、切符を切りました。
その瞬間、突然鬼が現れます。
煉獄はすぐさま鬼を倒し、炭治郎たちはそれを見てすごい…!!と大興奮。
しかしそれは彼らの夢の中でした。
汽車の上には下弦の壱が立っており、どうやら彼の術で皆は眠らされてしまったようです。
第55話 無限夢列車
この鬼の血鬼術は、人に夢を見せてあげられる、というものでした。
その間に他の人間がその人間の夢に入り込み、「精神の核」というのを壊すと、その人間廃人になってしまうのです。
鬼の狙いは、そこにあったのでした。
善逸は、禰豆子とキャッキャウフフで楽しく過ごす夢をみています。
伊之助は、炭治郎たちを引き連れて洞窟を探検する夢をみています。
煉獄は、自分が柱になった時の夢をみています。
そして、炭治郎は、家族と仲良く暮らす夢をみていました。
第56話 目覚めろ
煉獄の夢の中に侵入した一人の少女は、煉獄の「精神の核」を壊そうとします。
しかし煉獄は本能的に危機感を感じ、彼女を止めました。
一方炭治郎も自分が攻撃されていることに気づき、夢の中から出ようともがきます。
そこへ、禰豆子が起きて来て、眠ったままの炭治郎に構ってほしくて頭突きをします。
しかし石頭の炭治郎に負けてしまい、禰豆子の頭からちょっぴり血が流れてしまいました。
彼女は悔しそうにして、血を燃やす血鬼術を発動させます。
第57話 刃を持て
禰豆子の血が燃えたおかげで、現実世界に戻るきっかけができた炭治郎。
彼は、「ずっとここにいたい」という思いを殺し、なんとか脱出を試みます。
そして炭治郎の夢に侵入していた青年は、炭治郎のあたたかい心に触れ、戦意を喪失しました。
伊之助と善逸も、それぞれ自己防衛をします。
炭治郎は、夢の中で自分の首を斬れば目が醒ませるんじゃないか、と考えます。
彼は思い切って、自分の首を日輪刀で斬りました。
第58話 おはよう
炭治郎は飛び起き、自分の首が繋がっていることを確認します。
そばには禰豆子の姿があり、彼は禰豆子に他の隊員たちも起こすようにお願いをしました。
しかしそこへ、炭治郎たちの精神の核を破壊しようとしていた人間たちが襲い掛かります。
炭治郎は彼らに、戦いに行かなくちゃいけないからごめんね、と謝り、彼らを気絶させます。
そして、鬼を探しに汽車の上へ向かいました。
そこにはにんまり笑う「下弦の壱・魘夢(えんむ)」が立っていました。
第59話 侮辱
魘夢は、どうしてあんな幸せな夢から起きて来られたんだろうな、と炭治郎を不思議に思います。
刀を抜く炭治郎を見ながら、魘夢は彼が無惨の言っていた「耳飾りをつけた少年」なのだと気づきました。
彼らは、汽車の上で戦闘を開始します。
魘夢の攻撃で何度もねむりかける炭治郎ですが、そのたびに眠りの中で自分を殺して目を覚ましていました。
炭治郎が見せられたいた夢は、炭治郎のことを家族たちがののしる夢でした。
彼は、俺の家族を馬鹿にするな!!!と怒り、魘夢の首を斬ります。
しかし首を斬っても、手ごたえを感じません。
それもそのはず、炭治郎たちが眠っている間に、魘夢は汽車と身体を合体させていたのです。
汽車には二百人あまりの人間が乗っており、彼らを食べて強くなってやる、と魘夢は言います。
呆然とする炭治郎の元へ、目が覚めた伊之助が加勢しにきました。
第60話 二百人を守る
炭治郎、伊之助、禰豆子、善逸は、それぞれ汽車の鬼を倒して行きます。
柱である煉獄も目を覚まし、彼らは、協力して乗客を守ろう、と戦いを始めます。
伊之助が、
「前の車両から嫌な気配がする」
と言うので、炭治郎はそれを信じ、伊之助と二人で前の車両へ走りだしました。
第61話 狭所の攻防
一番前の車両にやって来ると、そこには切符を切ったあの車掌がいました。
彼は伊之助たちに出ていくように叫びますが、伊之助はそれを無視。
前の車両には鬼の首の骨が埋まっており、それを斬れば倒せる、と炭治郎は確信します。
しかし斬ろうにも鬼の手が邪魔をし、さらに炭治郎は車掌に腹部を刺されてしまいます。
それでも炭治郎はあきらめず、ついに鬼の首の骨を一刀両断してみせたのでした。
鬼滅の刃8巻あらすじ
第62話 悪夢に終わる
首を切られた魘夢はすさまじい叫び声をあげて車両ごと脱線し、汽車は地面に倒れ込む形で投げ出されました。
魘夢は最期の最期まで鬼狩りたちを恨み続け「悪夢だ」と言って消えていきました。
彼が消えていったところで、炎柱・煉獄が、けが人は出ているがみんな無事だ、と炭治郎に声を掛けます。
そこへ突如、物凄い轟音とともに、何かが現れました。
第63話 猗窩座
轟音とともに現れた者のその正体は、「上弦の三・猗窩座(あかざ)」
瞳には「上弦」「三」と刻まれており、身体中に入れ墨のような線が入っている鬼でした。
猗窩座は煉獄に向かって言いました。
「お前は確かに強いが、まだ至高の領域に達していない」
「もっと強くなるために、人間を辞めて鬼にならないか?」
その質問に煉獄は凛とした表情で答えます。
「どんな理由があろうとも、自分は鬼にはならない」
それを聞いた猗窩座は血鬼術を展開し、煉獄と猗窩座は激しい戦いを繰り広げます。
加勢しようとする炭治郎に、煉獄は「傷が開いてはいけないから待機しろ」と命じました。
話64話 上弦の力・柱の力
猗窩座との戦いで、煉獄は深い傷を負います。
近くにいた伊之助も、
「自分が助太刀したところで足手まといになってしまう」
と肌で感じるほど、非常にハイレベルな戦闘でした。
猗窩座は、怪我を負いながらも必死に戦う煉獄にいいます。
「人間は鬼には勝てない、だからお前も鬼になれ」と。
彼らはそれぞれ大技を繰り出し、その2つは激しく衝突します。
衝突後、体を右腕で貫かれた煉獄は、そこで昔の記憶が蘇りました。
病気で亡くなった母が、死ぬ前に言い残した言葉。
それは、「強い人は、弱い人を守らなければいけない」というもの。
彼女は、煉獄に「あなたのような強い子を産めてよかった」と涙ながらに言い残していました。
煉獄は、自分こそあなたのような母親に産んでもらえてよかった、と思いつつ剣を振るいます。
そんな中で夜明けが薄っすらと迫り、猗窩座は日の光から逃げなければと焦ります。
けれど煉獄はそんな猗窩座を、逃しません。
猗窩座に貫かれた右腕を、逆に自分の体に固定させ、猗窩座を引き留めたのです。
第65話 誰の勝ちか
日の光を浴びてしまう前にここから逃げなければ、と思う猗窩座。
何が何でも首を切り落としてやる、と思う煉獄。
しかし猗窩座は自分の両腕を引きちぎって、その場から逃走します。
炭治郎は、逃げていく彼の心臓めがけて日輪刀を投げつけました。
そして炭治郎は叫びます。
「馬鹿野郎、俺たちはいつも不利な夜に戦っているのに、今ここで逃げるお前は卑怯者だ」
「煉獄さんは皆を守り抜いた、だからお前の負けで、煉獄さんの勝ちだ!!!」
そう言って炭治郎は泣き崩れます。
そんな彼を、煉獄はあたたかい瞳でみつめ、ふっと微笑みました。
それから最期に話しておきたいことがある、と言って炭治郎を自分の元へ呼びました。
第66話 黎明に散る
煉獄は、炭治郎に、
「煉獄の実家に行くこと」
「かつての炎柱達が書いてきた書物に、ヒノカミ神楽について書いてあるかもしれないのでそれを読むこと」
「弟の千寿郎に「ただしい道を進みなさい」と伝えてほしいこと」
「父には「体に大事にして欲しい」と伝えてほしいこと」
それから、禰豆子のことも炭治郎のことも鬼殺隊の一員であることを認める、と笑って言いました。
自分に代わって、次は君たちが柱になって鬼殺隊の中心となる番だ、と煉獄は言います。
ふと、死に際の彼に、自身の母親の姿が見えました。
「立派に、やるべきことを全うできましたよ」
と煉獄の母は優しく言います。
煉獄は最期にそれを聞いて、ただ安心したように嬉しそうに、満面の笑みを浮かべたのでした。
残された炭治郎たちは、煉獄の死に涙をこぼします。
彼が亡くなったことは各柱たちに告げられ、お館様の耳にも入ることとなります。
お館様は煉獄が乗客を守り切ったことを褒め、
「近いうちに、自分も煉獄と同じ場所に行くだろう」
と言いました。
第67話 さがしもの
無惨の元に、猗窩座が煉獄を倒したことを報告にやってきます。
そして無惨が「青い彼岸花」をさがしており、それに関しては見つからなかったとも言いました。
前とは違い、無惨は小さな子供の姿をしています。
無惨は、険しい顔つきになり、
「柱一人殺せるぐらいは当たり前」
「自分が命じたのは、鬼殺隊そのものを殺すことだ」
「何故殺せない?単純なことだろう?」
と言いました。
猗窩座は無惨から叱責を受けたのちに、腹いせに炭治郎の日輪刀を粉々に砕きます。
炭治郎が言い放った「卑怯者」という言葉に心底腹を立てた猗窩座。
次会った時は必ず殺してやる、と怒りに顔を歪めました。
一方、炭治郎たちは蝶屋敷で怪我の療養をしていました。
煉獄が死に、ひどく落ち込んでいる炭治郎と伊之助。
気を利かせてお菓子を持ってきた善逸は、炭治郎がいなくなっていることに気が付きます。
いなくなった炭治郎は、煉獄の実家に行っていました。
門の外で掃除をしていた煉獄の弟・千寿郎と話していると、家の中から煉獄の父らしき人物が出て来ます。
そして出てくるなり彼は死んだ煉獄のことを、
「杏寿郎、あいつは、愚かでくだらない生き方をした息子だ」
とののしりました。
第68話 使い手
煉獄の父は言います。
「杏寿郎は大した才能がなかった、だから死んだ。」
「そうなることは分かり切っていた」
それから、彼は炭治郎の耳飾りを見るなり、「日の呼吸の継承者だ」と大声で言って、炭治郎にとびかかりました。
千寿郎が止めに入りますが、父は千寿郎を容赦なく殴り飛ばします。
それを見て炭治郎は本気で怒りました。
しかし煉獄の父は「お前は俺たちを馬鹿にしている」との一点張りです。
炭治郎には、本当になんのことだかさっぱり分かりません。
それは、こういう話でした。
炭治郎の使っているヒノカミ神楽は、「日の呼吸」というもので、それは全部の呼吸の「始まりの呼吸」でした。
水の呼吸も雷の呼吸も、全て「日の呼吸」を元に生まれた呼吸たちだったのでした。
煉獄の父は、
「日の呼吸以外は、いわば劣化版に過ぎない」
と言い、「日の呼吸を使えるからって調子に乗るな」と炭治郎に言います。
炭治郎はそれを聞いて思います。
自分がそんな強い呼吸を使えるのなら、どうして煉獄さんを助けられなかったのだろう、と。
気が付いたらその怒りを煉獄の父にぶつけており、炭治郎の頭突きで煉獄の父は倒れてしまいました。
やり過ぎてしまった、と炭治郎はすぐに落ち込みます。
けれど千寿郎は「すっきりしました」と微笑みました。
炭治郎はそのあと、煉獄の最期を千寿郎に語って聞かせました。
語り終えた後、千寿郎は杏寿郎の言っていた「ヒノカミ神楽についてかいてあるかもしれない本」を持ってきます。
それを開いて、炭治郎たちは驚いた顔をしました。
第69話 前へ進もう少しずつでも構わないから
本の中身は、煉獄の父によってボロボロに破かれていました。
読めなくてすみません、と申し訳なさそうに謝る千寿郎に、炭治郎は言います。
これが今読めなくても、今自分が何をするべきか分かっている。
今自分は、鍛錬をひたすらしなければいけない。
そうして辛くても苦しくても、一生懸命頑張って、いつかは煉獄さんのような立派な柱になる。
その言葉を聞いて、千寿郎は涙を瞳にためたまま、笑いました。
煉獄杏寿郎には、継ぐ子が一人もいませんでした。
弟の千寿郎がなる予定でしたが、彼には剣の才能が無く、日輪刀の色が変わらなかったのです。
自分は剣士は諦めて、他のことで人の役に立てるよう頑張る、と彼は泣きながら笑いました。
見送りの時に千寿郎は炭治郎に、煉獄の使っていた日輪刀の鍔(つば)を渡しました。
お守りとして炭治郎はそれを受け取り、煉獄家を去りました。
千寿郎は、不機嫌なままの父親に杏寿郎からの遺言を伝えます。
身体を大事にして欲しい、というその一言に、煉獄の父は「杏寿郎…」と名前を呼び、声を震わせて泣きました。
炭治郎が蝶屋敷につくと、カンカンに起こった鋼塚が待ち伏せをしていました。
炭治郎は夜が明けるまで、包丁を持った鋼塚に追い掛け回されてしまいました。
第70話 人攫い
煉獄の死から4か月経過し、炭治郎たちはそれぞれ任務をこなしていました。
ある日炭治郎が任務から帰っていると、蝶屋敷から悲鳴が聞こえてきました。
アオイとすみが音柱・宇随天元に連れて行かれそうになっていて、それを必死にカナヲ達が止めていたところでした。
そこへ炭治郎がやって来て、彼女らを離すように言います。
言っても聞かないので頭突きをくらわせようとしますが、宇随はひょいとかわしてしまいます。
そして、自分は「元・忍(しのび)」であると言います。
彼は、任務で女の隊員が必要になったから、アオイを連れて行かせてもらう、と言いました。
炭治郎は、それならアオイさんの代わりに自分を連れて行け、と言います。
そこへ、善逸と伊之助もやってきました。
宇随は3人を見てあっさりとアオイを返し、彼らを連れて蝶屋敷を去っていきました。
どこに行くんですか?と炭治郎が聞くと、
「鬼が住んでいる『遊郭(ゆうかく)』へ向かう」
と宇随はニッと笑って言いました。
鬼滅の刃9巻あらすじ
第71話 遊郭潜入大作戦
自分は派手なことが大好きな神、祭りの神だ、と自称する音柱・宇随天元。
ドン引きする善逸は置いておき、炭治郎と伊之助は割と気が合いそうです。
4人は遊郭へ行く途中、藤の花の家で準備をすることにしました。
そこで宇随は、炭治郎たちに「自分の嫁を探せ」と言います。
「なんでアンタの花嫁探さにゃならんのですか」とキレる善逸に、宇随は違うそうじゃない、とさらにキレます。
どうやら、宇随の嫁である「3人のくノ一」が遊郭にいる鬼について情報を探っていたようなのです。
しかし彼女らと連絡が途絶えてしまい、宇随はそれを調査しに遊郭へ向かっていたのでした。
ここで、遊郭「吉原」について説明が入ります。
遊郭とは、女郎屋が集まっている地域のことで、色町とも呼ばれている夜の街のことをさします。
そこで暮らす遊女たちの中でも最高位に輝く「花魁」は、特別な女性でした。
早速炭治郎、伊之助、善逸は女装をして遊郭へもぐりこみます。
第72話 お嫁さんを探せ
伊之助は、可愛らしいその顔ですっかり店主たちに見込まれ、善逸は耳の良さを生かして三味線の腕をめきめき上げます。
一方炭治郎はせっせと真面目に働いていました。
そこでふと妙な噂話を聞きます。それが、
「とある店の女将が窓から落ちて死んだ」
「『足抜け』といって無断で脱走する遊女が増えた」
の2つでした。
炭治郎がその話をさらに詳しく聴こうとすると、鯉夏(こいなつ)花魁という花魁に止められます。
しかし炭治郎はその話に宇随の妻の名が出てきたので、仕方なく嘘をついて話を聞きだしました。
どうも話によると、宇随の妻の1人である「須磨」はある日「足抜けする」という日記だけ残して消えてしまったらしいのです。
一方伊之助は、宇随の妻の1人である「まきを」の名を耳にします。
彼女は、体の調子が悪い、と部屋に引き籠っていました。
そして部屋の中では、なんと鬼に拷問されていたのでした。
第73話 追跡
部屋に引き籠る「まきを」を怪しく思った伊之助は、部屋に勢いよく入りました。
案の定鬼がいましたが、追いかけまわった末に伊之助は見失ってしまいます。
その頃、善逸も鬼と遭遇します。
泣いていた女の子に声をかけていると、急に真後ろに現れたのです。
しかも音からして「上弦」の鬼のようでした。
綺麗な花魁の姿をした鬼は、小さな女の子に暴力を振るいました。
善逸は冷や汗をにじませながらも、その花魁の手をつかみ、
「やめてあげてください」と睨みつけました。
第74話 堕姫(だき)
善逸たちが遊郭へやってくる2日前に、ある店の女将が窓から落ちて亡くなりました。
しかしその実態は、「あんたは人間じゃない」とバレてしまった鬼が、女将を高いところから落として殺していたのです。
鬼の名前は「堕姫」といい、今まで7人の柱を殺した「上弦の陸(ろく)」でした。
そんな彼女の手を掴んだ善逸は、凄まじい力で投げ飛ばされ、気絶してしまいます。
しかし善逸が受け身をとったことで、堕姫は善逸が「鬼殺隊」だと気づいたのでした。
第75話 それぞれの思い
善逸は行方知らずになってしまい、宇随はそれを炭治郎たちに謝り、もう花街から帰るように言いました。
けれど炭治郎と伊之助は、善逸を助け出そう、とお互い行動を開始します。
炭治郎はお世話になった鯉夏花魁にお礼を言って、女装を解いて鬼を探し出しました。
しかし、炭治郎が出ていったすぐ後に、鯉夏花魁の元へ堕姫がやって来てしまいます。
炭治郎はそれに気づき、鬼の匂いがする方へ急いで向かいました。
第76話 それぞれの場所で
伊之助も女装を解き、いつものように被り物を被って動き出します。
一方宇随は、堕姫が花魁として過ごしている店の店主に苦無をつきつけて言いました。
「善子と雛鶴がいなくなった、その原因になっていそうな遊女は誰だ」
店主は「蕨姫(わらびひめ)という花魁」であると吐き、宇随はその鬼を探し回ります。
それと同時刻に、堕姫と炭治郎がはちあわせていました。
鯉夏花魁は、不思議な帯に取り込まれており、苦しそうにしています。
炭治郎は放すように叫びますが、堕姫は嫌そうな顔をして、その帯で攻撃をしてきました。
帯の攻撃は物凄い速さで、炭治郎は反応するのがやっとでした。
鬼の血鬼術は「帯」にあり、人を取り込んだり、斬撃を繰り出せる武器のようにしたりできる様です。
堕姫は炭治郎に向かって、眼だけは綺麗、そこだけ食べてあげると笑いました。
炭治郎は禰豆子に、
「自分の命が危ない時以外、箱からでちゃだめだからな」
と言い聞かせて、戦闘を開始しました。
第77話 轟く
宇随は、妻の1人である「雛鶴」の元へ向かいました。
彼女が身動きできずにいたのは、堕姫の帯に監視されていたからだったようです。
宇随は次に鬼を探しに行き、地面の下で戦闘音が聞こえたのを察知し、地面に向かって音の呼吸の技を繰り出しました。
その頃、堕姫と戦っていた炭治郎は、すでに刃こぼれしてしまっていました。
水の呼吸では彼女と渡り合えないことが分かり、炭治郎はヒノカミ神楽の技を使います。
そして早くも、隙の糸を見つけました。
第78話 ぐねぐね
見つけた隙の糸はプツンと切れてしまい、炭治郎は「自分の攻撃速度が遅いのだ」と認知します。
そして、体温をあげればあげるほど「ヒノカミ神楽」の技を何度も繰り出せることを思い出し、彼はヒノカミ神楽の技で堕姫と戦いました。
「今度こそは、他の人の命を守らなければ」
そう、炭治郎は戦いの中で強く思っていました。
その頃、伊之助は堕姫が「人」を隠している場所へ続く通路を見つけていました。
通路といっても人が通れるようなものではなく、地面に縦に空いたただの穴です。
中に入ろうと伊之助が一度試してみるも、頭しか入りませんでした。
しかし彼は身体中の関節を外し、するっと穴の中に入ります。
その先では、帯に取り込まれている無数の人間たちを見つけました。
そこら中に人の骨が落ちており、ここに取り込まれているのが堕姫の「食料」であると明らかになります。
取り込まれている帯の中には「須磨」と「まきを」、それから善逸の姿もありました。
そして、突然現れた伊之助に対して、喋る帯がぐねぐねと不気味に動きました。
どうやらそれは「堕姫」の一部のようです。
第79話 風穴
伊之助は帯に取り込まれた人々を、次々と解放していきます。
帯はそんな伊之助を、生け捕りにしようとぐねぐね動き回りました。
しなり始めた帯は、伊之助の刃で切れなくなってしまいます。
さらに、他の人間たちも守りながら戦わなければならなくなり、伊之助は苦戦を強いられます。
と、そこへ、目を覚ました「須磨」と「まきを」が加勢しました。
彼女らも共に戦い始め、さらに善逸も本領発揮します。
さらには、上から宇随がやって来ます。
宇随の手によって、喋る奇妙な帯は一瞬にしてバラバラになりました。
「ここから先は、派手に行こうぜ」
と彼が不敵に笑い、9巻は終わります。
鬼滅の刃10巻あらすじ
第80話 価値
宇随達は、帯を追って鬼本体の場所へ移動します。
その頃、堕姫と戦っていた炭治郎。
堕姫の体に帯が取り込まれていき、彼女の姿がより鬼らしく変化します。
彼女は、どうやら分散させていた自分の力を一気に本体に集めて強くなったようなのでした。
そこへタイミング悪く一般の人間が「何してる!?」とやってきます。
機嫌を悪くした堕姫は、周囲の建物を人間ごと全て帯で切り刻みました。
その時、炭治郎も深い傷を負ってしまいます。
しかし炭治郎はそんなことより、一瞬にして奪われた多くの命を目の当たりにして、強いショックを受けました。
第81話 重なる記憶
少し前に、炭治郎宛てに煉獄の父から手紙が届いていました。
「あのようなことをしてしまい、申し訳なく思っている」
「そしてもちろん自分は、杏寿郎も千寿郎も立派な子だと思っている」
手紙には、炭治郎のことについても書かれていました。
「日の呼吸を使う選ばれし者は、うまれつき額に赤い痣がある」
しかし炭治郎の赤い痣は、昔たまたま火傷をして出来たものです。
なので炭治郎は、自分のことを「選ばれし者」だとは思っていません。
思っていませんが、それでも彼にだってどうしても譲れないことがあるのです。
炭治郎は堕姫を睨みつけて、
「何が何でも許さない」
と思いました。
炭治郎は堕姫の足をもぎ取り、
「何故死んでしまえばもう生き返らないのに、人の命をそんな風に踏みつけにできる?」
と静かに言います。
それは、堕姫の細胞の中にある無惨の記憶と重なりました。
記憶の中の人間は堕姫の知らない人物でしたが、炭治郎と同じ耳飾りをしています。
二人の言葉は重なりました。
自分も人間だった頃があったのに、どうしてその時感じた痛みを忘れられるのか、と
堕姫は歪んだ笑顔で、強くて美しければ何をしたっていいんだ、と言います。
そう言って繰り出した堕姫の攻撃を、炭治郎はヒノカミ神楽の技で絶ち切ります。
堕姫は確実に強くなっているはずなのですが、炭治郎は彼女を圧倒します。
首を切れる!というところまで来た炭治郎ですが、彼女の首は帯のようにしなって伸びてしまいました。
第82話 人間と鬼
炭治郎は堕姫の渾身の一撃を余裕でかわし、首まであと一歩、というところまでやってきます。
しかしそこで、無茶をし続けた彼の身体は限界を迎えてしまいます。
咳が止まらず、堕姫を目の前にしているというのに身動き一つできず、彼の目の前は真っ暗になっていました。
そんな炭治郎の首を狙う堕姫。
と、そこへ禰豆子が箱から飛び出してきて、堕姫に蹴りを入れます。
堕姫の首は吹っ飛び、その怒りは炭治郎から禰豆子へ移ります。
禰豆子も、炭治郎をここまでボロボロにした堕姫に激しく怒りを抱いていました。
第83話 変貌
堕姫は無惨に、あらかじめ禰豆子の話を聞かされていました。
支配から逃れた鬼がいるから、それを殺してほしい、と。
禰豆子はとても心優しい女性でしたが、大切な誰かのためとなると我を忘れるところがありました。
禰豆子は、初めは上弦である堕姫に圧倒されていましたが、次第にその力を発揮していきます。
幾度も体を切り刻まれてしまいますが、その傷を治すたびに彼女は再生速度を上げていきました。
やがて、身体には小さな葉のかたちをした痣が浮かび、加えていた竹も噛み切り、額にはツノが生えました。
禰豆子は、「蹴り」と「回復速度」で堕姫に対して圧倒的な力を見せます。
堕姫は段々と追い詰められます。
しかしそれと同時に禰豆子の表情は、段々人間から遠ざかっていっていたのでした。
ここでようやく、炭治郎が目を覚まします。
第84話 大切なもの
禰豆子は完全に我を忘れ、狂った笑みを浮かべながら自分の血で堕姫を焼きました。
そのまま彼女を凄まじい力で蹴りとばします。
蹴りとばした先には偶然怪我をした人間がおり、理性を失った禰豆子はその人間に襲い掛かりました。
そこへ、炭治郎が止めに入ります。
大暴れする禰豆子だけでも手一杯なところへ、あちこちを黒く燃やされた堕姫がゆらりと現れます。
どうすれば、と焦る炭治郎。
そこへ、宇随が、
「おーおー派手に鬼になってんなあ、竈門禰豆子」
とひょっこりやってきます。
そして堕姫の首を切り落としたかと思うと、
「お前は上弦じゃないから用はない」
とあっさり言い捨てたのでした。
第85話 大泣き
禰豆子は暴れ続け、炭治郎は眠って欲しい一心に子守唄を聞かせました。
小さい頃から、自分たちの母親が歌ってきかせてくれた優しい子守唄。
それを聞いてしばらくすると、禰豆子は子供のように大泣きし、しゅんしゅんと縮んで眠ってしまいました。
その頃、宇随に首を切り落とされた堕姫は、自分は上弦だ!と言い張っていました。
いやいや、俺にこんなあっさり首切られてんだから違うだろ、と冷めた目をする宇随。
そこで突然何故か堕姫は大泣きしはじめ、首切られたよおおおと泣き喚きます。
彼女が不意に呼んだ「お兄ちゃん」という言葉に反応し、堕姫の背中から歪な体をした鬼が出て来ました。
彼はしゃくりあげて泣く堕姫をなだめ、「可愛い顔は大事にな」と堕姫の傷を治しました。
その鬼に宇随が攻撃をすると、逆に攻撃し返され、ギリギリで宇随がそれを受け止めます。
彼は黒い鎌を構え、宇随に向かって「やるなあ」と不気味に笑いました。
第86話 妓夫太郎
男の鬼は「妓夫太郎(ぎゆうたろう)」と言いました。
堕姫は妓夫太郎に「お兄ちゃん!コイツらにいじめられたの!全員殺して!」と泣きながら言いました。
妓夫太郎は「可愛い妹をよくもいじめたなあ、許せねえなあ」と身体中をかきむしります。
そして宇随に向かって攻撃を繰り出しました。
宇随が、攻撃から人間を庇う姿を見て、お前はさぞかしもてるんだろ、と妓夫太郎は言います。
そりゃもう嫁も3人いるからな、と胸を張る宇随にますます妓夫太郎は妬ましそうにします。
しかし宇随は戦いの中で、毒を食らってしまいました。
鬼の兄妹は随分仲が良く、兄妹二人で戦闘をすることにより戦闘能力が格段に上がったようです。
第87話 集結
お前は特別生まれつき強いんだなあ、と妓夫太郎は宇随に言います。
けれど宇随はそれを否定しました。
「俺より強い人間はこの世に山のようにいる」
「俺に、一体どれほど救えなかった命があったことか」
宇随の体は少しずつ毒にむしばまれていましたが、負けてたまるか、と彼は戦います。
その途中で宇随が「あること」を意識しながら戦っていることに、妓夫太郎は気づきました。
そしてそこへ、炭治郎、伊之助、善逸が到着します。
第88話 倒し方
炭治郎は鬼が二体に増えていることに驚き、男の方が強いことを見抜きました。
恐怖から少し震えてしまう炭治郎に、宇随は自信満々に言って見せます。
「こいつらは同時に首を切ったら死ぬ」
「それさえすりゃ俺たちの勝ちだ」
この戦場で明るく言う宇随に、炭治郎は煉獄の姿を重ねます。
そして善逸と伊之助が堕姫、炭治郎と宇随が妓夫太郎と戦うことになりました。
善逸は堕姫に向かって、あの時怪我をさせた女の子に謝るように言います。
しかし堕姫にその言葉は全く響かず、言いがかりをつけるなら殺す、と笑うのでした。
宇随と共闘していた炭治郎は、ハイレベルな戦いに押され気味で、足を引っ張ってしまっていました。
堕姫の額にもう一つ瞳が開き、彼女の強さはさらにぐんと上がります。
状況は最悪で、炭治郎たちに勝ち筋は見えません。
鬼滅の刃11巻あらすじ
第89話 混戦
何とか宇随の補佐をつとめる炭治郎。
しかし戦況は、中々飛びぬけて良い方向へは進んでくれません。
そこへ、宇随の妻「雛鶴」が、藤の花の毒を仕込んだクナイを大量に投げました。
そのうちひとつが刺さり、妓夫太郎の動きが少しだけ鈍くなります。
鈍くなったところで、宇随が両足を斬り落としました。
さらに炭治郎が攻撃をしかけ、ぎこちなさは残れど戦いに統制が取れ始めます。
第90話 感謝する
斬り落とした妓夫太郎の足はすぐに復活してしまい、彼は広い範囲に通じる血鬼術を使います。
そうかと思えば突然姿を消し、よくもクナイを投げてくれたなあ、と雛鶴を殺しにかかりました。
宇随が助けに行こうとしますが、帯が邪魔をして行かれません。
そこで、
「これ以上目の前で人を死なせたくない」
と強く思った炭治郎は、水の呼吸を使って雛鶴を助けました。
自分には、冨岡のように完全に水の呼吸を使いこなすことはできない。
けれど、ちゃんと役に立つことは変わらない、鱗滝に教わったものは無駄にはなっていない。
炭治郎はそう思いながら、剣を振るいます。
そこへ宇随がやって来て、妓夫太郎の首に手をかけました。
第91話 作戦変更
妓夫太郎の首は斬れそうなのに対し、伊之助たちは堕姫に攻撃を仕掛けることもままなりません。
作戦変更が余儀なくされ、炭治郎、善逸、伊之助が堕姫に攻撃をしかけます。
三人同時に技を放ち、一気に堕姫を追い詰め、伊之助が堕姫の首を斬り落としました。
そして、首がくっ付いて再生してしまわないように、持って逃げるぞ!と伊之助は叫びます。
第92話 虫ケラボンクラのろまの腑抜け
首を持ってなるべく遠くへ、と逃げる伊之助。
しかし突如現れた妓夫太郎の血鎌に、伊之助の心臓は貫かれます。
彼と戦っていた宇随というと、左手を失った状態で地面に倒れていました。
真っ青な顔をする炭治郎に、善逸が「危ない」と声を掛けます。
屋根の上から落ちた炭治郎は気を失い、目を覚ますとそこには妓夫太郎の姿が。
伊之助は心臓を貫かれたまま倒れ、宇随も毒にやられて心臓が止まっていました。
善逸は瓦礫に埋もれて動けなくなっており、そして炭治郎の目の前には妓夫太郎がいます。
状況は、絶望的でした。
妓夫太郎のは炭治郎を、みっともない、と連呼してボロクソに言います。
炭治郎はそれをただ黙って聞いた後、彼に頭突きをくらわせます。
それと同時に雛鶴から貰っていた一本のクナイを刺し、妓夫太郎の動きを鈍くしたところで彼の首を斬ろうと試みました。
第93話 絶対あきらめない
炭治郎は、自分たちが勝つのだ、と信念を曲げませんでした。
そして瓦礫に埋もれていた善逸は自力で抜け出し、堕姫の首を狙います。
首を斬ろうとしていた炭治郎は、再び妓夫太郎の力に押されますが、それでも「諦めない」と刃を振るいました。
そこへ何故か倒れていたはずの宇随がやって来て、炭治郎の手助けをします。
彼は自分の力で心臓を止め、毒の巡りを遅くしていたのでした。
宇随は「勝つぞ!!」と声をあげ、炭治郎は宇随の力を借り、妓夫太郎の首の一歩手前までやってきます。
そこで炭治郎は妓夫太郎の毒を食らってしまいますが、それでも彼は諦めません。
第94話 何とかして
彼の首を斬ろうにも、首が固すぎて力がどうしても足りない炭治郎。
炭治郎渾身の力を込め、彼の首を半分まで斬りました。
そしてその時、炭治郎の額には赤い痣が浮かんでいました。
万が一自分の首が斬られても、妹さえ無事なら大丈夫だ、と妓夫太郎は考えます。
しかし善逸と一対一で戦っていた堕姫のところへ、伊之助も加勢します。
伊之助は心臓の位置を自分でずらして、なんとか生きていたのでした。
そしてついに、
炭治郎が妓夫太郎の首を、
伊之助が堕姫の首を斬り落とします。
二つの首はゴロゴロ転がって跳ねて、首だけになった堕姫と妓夫太郎はお互いを見つめるかたちになりました。
やったあああ斬ったぁぁぁ、と喜ぶくノ一達。
しかしどうも宇随の様子がおかしいのです。
彼がみんなに逃げるように叫ぶと同時に、妓夫太郎が最期の力を振り絞って大量の毒を吹き出しました。
第95話 最期
炭治郎が目を覚ますと、目の前には心配そうな顔をした禰豆子の姿が。
どうして猛毒を食らった自分が生きているのか、不思議に思いました。
善逸は目が覚めて泣き虫に戻っており、痛い痛いと号泣しています。
伊之助のところへ行くと、すっかり毒で弱り切っていました。
するとそんな伊之助を、禰豆子が自分の血で燃やし始めたのです。
鬼だけ燃やせる彼女の血鬼術で、伊之助の毒の症状は全て吹き飛ばされ、彼は復活!
宇随もまた毒の症状が進んでおり、すっかりくノ一三人衆はお通夜モードに入っていました。
そこへやって来た禰豆子、宇随のことも自分の血で燃やします。
なんで燃やしてんのおおおおと焦る須磨ですが、宇随の毒の症状が全て治り、みんなで大喜び!
炭治郎は鬼の血を珠世の猫に預けた後、鬼の首がどうなったか探しに行きました。
するとそこには
「何してんのよ、何であそこで油断したわけ?!」
「行こうとしてたんだよ、そっちこそガキ二人ぐらい始末しとけよ!!」
と、兄妹二人で口喧嘩をしている、首だけになった鬼たちの姿がありました。
第96話 何度生まれ変わっても(前編)
あんたなんか、強くなけりゃただの醜い鬼よ、と堕姫が言います。
それにさらに怒った妓夫太郎は、お前なんてこの世に生まれてこなかったら良かった、と言いかけました。
そんな妓夫太郎の口を、炭治郎が「違う、そんなこと思ってない」とそっと塞ぎます。
もう君たち二人を許してくれる人間はいないから、せめて兄妹二人はお互いを許し合わないといけないよ。
堕姫は悔しそうに泣き喚きながら、妓夫太郎より先に死んでしまいました。
妓夫太郎は、そんな彼女の本当の名前が「梅」だったと思い出します。
梅という名前は、彼らの母親が死んだ病の名前(恐らく『梅毒』)からとられました。
悲惨な幼少時代を過ごした妓夫太郎は、梅が生まれてから少しずつ変わっていきます。
梅はとても美しい女性でした。
梅は遊女として、妓夫太郎は取り立て屋として、それぞれ毎日を生きていました。
しかし彼女が齢13の時に、客の目に怪我を負わせてしまい、梅は火あぶりにされてしまいます。
妓夫太郎もやり過ぎの取り立て屋として迷惑がられており、一緒に深い傷を負わされます。
雪が降る中、妓夫太郎は真っ黒に焦げた梅を背負って歩きますが、力尽きて倒れました。
そこへ、無惨とは違う別の鬼がやって来て、彼らはその瞬間「鬼」になりました。
妓夫太郎は自分が鬼になったことを、全く後悔していないようです。
第97話 何度生まれ変わっても(後編)
それでも、妓夫太郎は少し後悔していることがありました。
それは、梅のことです。
彼女は周囲の人間の影響を受けやすい、まっすぐな性格をしていました。
自分のせいでこうなったのなら、それだけは心残りだな、と彼は思うのです。
気が付くと妓夫太郎は真っ暗闇にポツンと立っていました。
そこへ梅もやってきて、ここから出たいよ、と言います。
そんな彼女ともう離れなければと思い、妓夫太郎は梅を置いて彼女と反対方向へ向かいました。
しかしそんな妓夫太郎に梅は抱きついて、必死に言いました。
「おいて行かないで!私は何度生まれ変わっても、お兄ちゃんの妹でいたいから!!」
二人は、小さい時に約束をしていました。
「絶対に、自分たちはずーっと一緒にいよう」。
二人でいたら、寒さも腹ペコも、何でもかんでも全部忘れられちゃうんだよ、と。
妓夫太郎は、わんわん泣く梅を背負って、黙って暗闇の方へ歩きだしました。
炭治郎たちはそんな二人を、静かに見届けます。
その頃、ようやく柱の1人である伊黒が到着していました。
そして彼は、この戦いで竈門たちが生き残ったことに、強い衝撃を受けたのでした。
鬼滅の刃12巻あらすじ
113年振りに上弦の鬼が欠け、憤る無惨は残りの上弦の鬼たちへ更なる命を下す!! 一方、妓夫太郎との戦いで刀を刃毀れさせた炭治郎に鋼鐵塚は大激怒。新たな刀を求めて、炭治郎は鋼鐵塚のいる刀鍛冶の里へと訪れるが…!?
鬼滅の刃13巻あらすじ
上弦の鬼・半天狗と玉壺が、隠れ里である刀鍛冶の里に襲来!? 攻撃するたび分裂して威力を増す半天狗に、炭治郎と玄弥は苦戦を強いられる。一方、他人への関心が薄い霞柱・時透は、鬼に襲われている小鉄を目撃して…!?
鬼滅の刃14巻あらすじ
感情ごとに分裂していた鬼・半天狗の本体以外が合体し、炭治郎を襲う! 半天狗から「弱き者」をいたぶると言われ、苦戦中の炭治郎は憤慨し!? 一方、霞柱の時透は過去の記憶を取り戻し、玉壺と対峙する。すると時透に変化が?
鬼滅の刃15巻あらすじ
遂に上弦の鬼・半天狗の本体を追い詰める炭治郎。しかし夜明けが近付き、鬼である禰豆子の身体に危機が!? 禰豆子の身を案じ、半天狗を倒しに行くことに躊躇する炭次郎。果たして半天狗を討てるのか!? そして禰豆子の安否は!?
鬼滅の刃16巻あらすじ
柱稽古で岩柱・悲鳴嶼の元へ赴いた炭治郎。滝に打たれ、丸太を担ぎ、岩を動かすという厳しい修業を経て、炭治郎は悲鳴嶼に認めてもらうことができるのか!? その裏で、無惨は禰豆子と産屋敷の居場所を突き止めようとし――!?
鬼滅の刃17巻あらすじ
無惨を討つため無限城に突入した鬼殺隊。上弦の弐・童磨と激闘を繰り広げるしのぶは、毒が効かない童磨に対し苦戦を強いられる。果たして姉の仇を討つことができるのか…!? 一方で、善逸の前にも鬼が立ちはだかり――!?
鬼滅の刃18巻あらすじ
上弦の参・猗窩座と対峙する炭治郎と冨岡。その圧倒的な力に対し防戦一方の二人だが、熾烈を極める戦いの中、炭治郎は父親から教えられた「透き通る世界」の境地に到達する! 炭治郎の剣は果たして猗窩座に届くのか…!?
鬼滅の刃19巻あらすじ
カナヲと伊之助 対 上弦の弐・童磨の戦いは極限へ――!! 身内を殺した鬼を前にして怒りに震える二人だが、強力な血鬼術の数々に押され悪戦苦闘する。近づくこともできぬ劣勢を覆し、二人は仇討ちを遂げられるのか…!?
鬼滅の刃20巻あらすじ
上弦の壱と交戦する岩柱・悲鳴嶼と風柱・不死川。激しさを増す戦いの中、二人の柱は痣を出現させ連携して戦うも、驚異的な強さに圧倒され続ける。そして、上弦の壱の一部を取り込み回復する玄弥だが…。激闘の行方は――!?
鬼滅の刃21巻あらすじ
上弦の壱との激闘、ついに決着の刻!! 死力を尽くした戦いの末に、辛くも勝利した鬼殺隊だが、その代償はあまりにも大きかった…。さらに無限城の奥底で、鬼の始祖・鬼舞辻無惨が動き出す…! その時、炭治郎は――!?
鬼滅の刃22巻あらすじ
夜明けまで一時間以上を残し、無惨の猛攻は一層激しさを増す。残る柱全員で食らいつく鬼殺隊だが、その刃を届かせることはできるのか!? そして、無惨の一撃に倒れた炭治郎は…。各々が死力を尽くし、戦いは極限へ…!!
鬼滅の刃23巻あらすじ
鬼の始祖・鬼舞辻無惨と炭治郎たちの戦いは最終局面へ…!! 珠世が身を挺して投与した四種類の薬が、無惨を衰えさせ、追い詰めていく。炭治郎と禰豆子、そして鬼殺隊の運命は!? 永きにわたる鬼との闘争、ついに決着の刻!!
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