愛しい嘘 優しい闇1話ネタバレ最新話確定!
中学の頃、同級生の両親が亡くなって学校の皆でお葬式に行きました。
しかし特に親しい子じゃなかったので悲しいなどは感じず、ただぼんやりと可哀想だなあと思っていたのです。
その時、遺影を持った少年の口元が僅かにつり上がった、そんな風に見えたのは気のせいだったのだろうか。
りえちゃん、デビュー作読んだよ、おめでとう!すごいじゃない次回作も進んでるの?と言われはい!と答えるりえ。
お祝いムードに包まれた喧騒の中、今井望緒は先生あたしこれで…長い間お世話になりました、と頭を下げます。
あ、望緒ちゃんおつかれさま、今までありがとうね、よかったらまた遊びに来て。
その言葉にお礼を言って、部屋を後にする望緒。
望緒さん、もう漫画家諦めるんですかね?とりえが言うと、先生はそうかもね、と返します。
急にアシスタントやめたいって…あの子一度デビューはしたけど続かなかったのよと言う先生。
りえちゃんのデビューも複雑なんじゃない?というと、りえは気使っちゃって、正直辞めてくれてホっとしてると話します。
そんな会話を、部屋を出た望緒は外からずっと聞いていました。
家に帰り、漫画の原稿の前に座り、静かにうなだれたままの望緒。
何を書いてもボツばかりで自信を失くしていた望緒は、実は以前、りえに自分のネタを話したことがありました。
そしてりえはそのネタをヒントにしたと言い張り、望緒のネタでデビューする事となったのです。
大切なネタならさっさと書けば良かったじゃないですか、自信がないと言い訳して書かなかったのは望緒先輩でしょ。
そう吐き捨てられた言葉を思い出し、思わず目の前の原稿をぐしゃりと握りつぶす望緒。
その瞬間携帯が鳴り響き、もしもし?と取ると母からの連絡でした。
いつまで東京に居る気?漫画で食べていけてないんでしょ?もうじき30なのに、定職にもつかないで、と言う母。
まだ28だという望緒の反論に、母はもう28よ、と言い放ち、お隣の子は26でお嫁に行った、と話します。
面倒になった望緒が電話を切ろうとすると、今度の土曜に中学の同窓会のお知らせが来ている、と母が言います。
そして母から同窓会のお知らせを写真で送ってもらう望緒。
色々な事に疲れ、同窓会と言う気分では無いものの、幹事・雨宮秀一の文字を見た時、望緒の心が揺れます。
中学時代、死んだ金魚のお墓を作ってあげようと言ってくれた秀一。
思わず取り出したアルバムに思いを馳せ、最近こんな風に笑った事あったかな…と思うと涙が出てきます。
あーあ、帰ろうかなあ、と地元に帰る事を決意し、同窓会にやってきた望緒。
今何してるのとか聞かれたら気まずいな、と思って中々店に入れずに居ると、望緒?と声をかけられます。
振り返ると、やっぱり望緒だ、久しぶりー!としっかりしていそうな美人が立っていました。
えっと…と言うと、玲子よ、本田玲子!と言われ、眼鏡でおさげ髪の玲子を思い出す望緒。
玲子!?覚えてるけど変わり過ぎてて解んなかった!というと、望緒は変わんないね、すぐわかったと玲子は笑います。
玲子に連れられ中に入ると、同じく同級生の北川優美と岩崎奈々江に声を掛けられます。
中学の頃はいつも4人一緒でしたが、高校が分かれてからは段々会わなくなっていた4人の久しぶりの再会。
思わず望緒は懐かしさを感じます。
へー!優美結婚したんだ、おめでとう、と望緒が言うと、3年前ね、今の名字は野瀬なの、と優美が答えます。
いいわよね、専業主婦、あたしも早くOLやめて誰かに養ってほしいわ~と言う奈々江。
優美は少し冷ややかな目でそれを聞きながら、奈々江こそいつもSNSに楽しそうな写真載せてるじゃないと言います。
うらやましいわ、というと、え~?そお?と機嫌を良くする奈々江。
しかし優美があたし結婚早くて遊べなかったもん、と言った事で二人の空気が少し悪いように感じる望緒。
望緒こそどうなの?と玲子に振られ、漫画家になった事を聞かれますが、望緒は言葉に詰まって話せません。
喧騒の中、みんな揃ったし改めて乾杯しようか、今日の幹事の雨宮秀一です、と言ってグラス片手に現れた秀一。
って…みんな僕の事覚えてるかな?と言うと、奈々江が覚えてるに決まってるじゃなーいと秀一に食いつきます。
望緒と目が合った秀一は、今井さん久しぶり、良かった来てくれて!と声を掛けます。
ごめんね、返事ぎりぎりになって、と望緒が言うと、いいんだ、東京からわざわざ来てくれて嬉しいと言う秀一。
望緒は少しばかり気持ちを奪われつつ、乾杯後に秀一が女の子たちに囲まれているのを玲子と眺めていました。
5年前に起業し、IT関連の会社をやっている秀一の昔からの人気は健在で、奈々江はすっかり秀一狙いです。
望緒はいいの?あんた中学の時雨宮君の事好きだったでしょ?と尋ねる玲子の言葉に望緒はむせてしまいます。
玲子はかつて、こっそり望緒が秀一をスケッチしているのを盗み見てしまった事がありました。
あれはカッコいいなと思っただけだと望緒は言いますが、合コンみたいなもんだしおしゃべりでもしてくれば?と言う玲子。
雨宮君も望緒の事気に掛けてるみたいじゃない?と言われ、ねぎらってくれただけだと望緒は否定します。
私だって東京からわざわざ来たんですけどね…スルーされたわ、と言う玲子に望緒は玲子の仕事を尋ねます。
弁護士よ、と言われ、まさかの答えにみんなちゃんとしてるよね…と凹む望緒。
実は無職で漫画の仕事もなく、親に結婚しろと言われても相手も居らず、色々辛くなったと望緒は話します。
親ってそういう事いうよね、うちも30までに結婚しろってうるさいうるさい、と言う玲子。
ええ?弁護士やってても!?と望緒が言うと、玲子は言われるよ、地元に帰ってこいとかさあ、と返します。
互いの両親の結婚観を語り合い思わず白熱した望緒は幼なじみの深沢稜にアルコールを引っ掛けてしまいます。
ご、ごめん大丈夫!?と言うと、白で良かった…と答える稜。
服に着いたアルコールを拭きながら望緒は、いつからここにいた?と尋ねます。
んー?こっそりスケッチのあたりかな、と返されて言葉に詰まる望緒。
すると玲子が久しぶりね深沢君、ふたりって幼なじみだっけと声をかけます。
あーうん、おじいちゃん同士が仲が良くてと答える望緒。
望緒の祖父の畑でとれたぶどうを、稜の家のワイナリーで仕込んでもらってたんだと説明します。
深沢くんちワイナリーなんだ?と玲子が言うと、今日のワインも深沢のとこのなんだよと言う秀一。
そうなんだ、飲みやすくて美味しいよと望緒が言うと稜はまあそれ、家で一番安い奴だからと答えます。
は?貧乏舌って言いたいの?という望緒に真顔で、人間飲みなれた味を美味しく感じるだろという稜。
どうせ高い酒飲んだ事ないわ!と言う望緒とのやり取りを見た秀一はふっと笑います。
相変わらずだなあ深沢は、いつも仏頂面でさ、無愛想だったよな、と言われじっと秀一を見る稜。
おまえはなんか変わったな、と返され、秀一はえ?と声を出します。
雨宮君、担任だった田村先生は来てないの?と玲子が聞くと、招待したけど都合悪くて来れなかったと話す秀一。
おっともうこんな時間か、と言うと秀一は卒業の時に埋めたタイムカプセルを掘りに行こうと提案します。
今年度で廃校になる母校の跡地はどうなるか決まっておらず、その前に掘り起こそうという事でした。
学校の裏庭に向かい、必死に掘り起こすものの、日が暮れても全く見つかる気配がありません。
私達がいた頃とちょっと違わない?自転車置き場こんなとこにあった?と言う玲子。
掘るのは男子だけでいいのですが、玲子の姿はもう泥まみれです。
どうする?まだ探すか?という稜の言葉に、うーん、そうだなあと悩む秀一。
望緒はふと過去を思い出し、そういえば金魚もこの辺に埋めたよね、と秀一に話しかけます。
秀一は金魚?と言うと、望緒はお墓作ったじゃない、ふたりで、と返します。
え…、そうだっけと言う秀一に、ほら、教室で飼ってた金魚が死んで…と話す望緒。
覚えてないのかな…と望緒も過去の記憶をたどると、金魚が死んだとき、教室に男子がいたのを思い出します。
そしてその男子と、お葬式に居た少年の雰囲気が望緒の頭の中で重なります。
…ねえ、中学の時クラスに両親亡くした子いたよね?みんなでお葬式行ったの憶えてない?と言う望緒。
玲子はああ、行った行った、と答え、奈々江もなんだっけ、火事だっけ?と返します。
家が火事になりその子だけ助かった、その後すぐ転校した事までは覚えていますが誰も名前を覚えていません。
雨宮君は?と覚えているか尋ねようとした望緒ですが、秀一はぼんやりしています。
はっと我に返った秀一はえ、と言うと、望緒は今回案内状出した中に居なかった?と尋ねます。
さあ…転校してったんじゃ卒アルにも載ってないし連絡先が分かった中にはいなかったんじゃないかなあ。
そう言って、その子がどうかしたの?と尋ねます。
望緒は思い出したら気になっただけだと答え、そうなんだとだけ返す秀一。
しかし本音は、お葬式で笑ってた気がするから、なんて言えないけど…と望緒は思っていました。
奈々江は飽きたのか、諦めて飲みに行こうよ、と誘いますが、あーうん…でも、と言う秀一。
そんなに大事な物埋めたの?という奈々江に秀一はそんなことは…といって二次会に行こうと皆を誘います。
優美は帰って晩御飯を作るから、とその場を後にし、望緒は秀一に今井さんは?と聞かれます。
帰るなんて言わないよね、と微笑みかけられ、ときめきそうになった時。
雨宮くーん、お店どこにする?と二人の間に割り込む奈々江。
玲子はその様子を見て、望緒あなた、奈々江を本気にさせたようね…と言うと奈々江もニヤっと笑っています。
あたし何もしてないよね?大体なんで…と望緒が反論しようとすると、じっと敷地を見つめる玲子。
…玲子?どうかした?皆行っちゃうよ、と望緒が声を掛けると、ああ…うん、いこっか、と玲子も答えます。
この時、望緒達はまだ何も知らなかったのです、どこかに眠るカプセルが彼女たちの未来を歪ませていく事を。
愛しい嘘 優しい闇1話ネタバレ最新話確定!感想
秀一が過去を覚えてないのが何だか引っかかりますね。
望緒を気に掛けてる様子なのに、忘れるものでしょうか?うーん…。
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